2008年06月29日
地底探検…ヴィエリチカ岩塩坑~ポーランド紀行<11>
「人間はどこまで無慈悲になれるのか」
アウシュビッツからの帰路、自問を続けた。
「戦争の狂気」だけに、押し付けるのは簡単だ
ヒロシマ人として、答えの見つからない重い宿題を背負わされた思いがした。
初冬の日曜日。日本を出てから、もう6日目だ。
ワルシャワ発ミラノ経由、関空へのフライトは水曜日午前10時だ。
それなのに、まだポーランド南部クラクフにいる。
残された日々は実質3日。旅のピッチを上げなければ、日本に戻れなくなってしまう。
世界遺産「ヴィエリチカ岩塩坑」はクラクフ南東約15キロのところにある。
1200年代から採掘を始めた世界屈指の地下岩塩坑だ。
地下64メートルから325メートル。迷路のように入り組んだ坑道は、総延長300キロを超える。
今は坑道の一部を観光客に開放している。

地底探検は観光客が30人くらい集まると出発する。
残念ながら、ガイドは英語、ドイツ語、フランス語のみ。なんとか英語ガイドのグループに潜り込む。
まず急な木製階段をトコトコ歩いて地下に潜って行く。
ガイドが何か言っているけど、うまく聴き取れない。


「学生時代、きちんと英語を学んでおけばよかった」と思っても、後の祭り。
100段、150段、200段…。地底をのぞくと、やわな観光客をあざ笑うように、階段は伸びている。
「降りる時はいいけど、昇る時はどうなるんだろう」。
絶望的な気持ちに鞭打ちながら、階段を降りてゆく。

10数分後、やっと終着点にたどりついた。
坑内の気温は摂氏2度だというのに、汗をびっっしょりかいていた。
ここから坑道を徒歩で進んでいく。四方八方に伸びる坑道。
ガイドなしには、二度と地上には戻れないだろう。


坑道は幅・高さとも2メートル余。壁や天井にはノミで刻んだ跡が今も鮮明だ。
壁からは鍾乳洞のように塩の結晶が露出している。
したたり落ちる水滴をなめてみた。かなり塩辛い。
でも、うまい。多彩なミネラル分を含んでいるためだろう。

天井には岩塩を刻んで作ったシャンデリアかかり、坑道をぼんやり照らしている。
坑道の壁には、聖人たちの彫像が並ぶ。
ポーランド伝説の一場面を再現した彫像もある。もちろん、すべて岩塩でできている。
採鉱者たちが自ら刻み、日々の安寧を願って祈りを捧げていたのだ。(続く)。
【写真1】削除
【写真2】地底深く続く木製の階段。はたして何段あるのか、想像もできないくらい深い
【写真3】地底で待ち受けるガイド。30人くらい集まると出発する。残念がら英語しかしゃべれない
【写真4】塩の結晶が露出している坑道。迷路のように続き、ガイドなしには二度と地上には戻れない
【写真5】坑道にかかる看板。1669の数字は、この坑道が完成した年を現している
【写真6】坑道を照らすシャンデリア。これも岩塩から、採鉱者たちが自ら刻んだ
【写真7】結晶した岩塩で製作した彫像。ガイドの説明が聞き取れず、詳しいことは不明
【写真8】「聖キンガの像」。キンガはポーランド王の娘で、ヴィエリチカ岩塩坑の発見者と言われる
アウシュビッツからの帰路、自問を続けた。
「戦争の狂気」だけに、押し付けるのは簡単だ
ヒロシマ人として、答えの見つからない重い宿題を背負わされた思いがした。
初冬の日曜日。日本を出てから、もう6日目だ。
ワルシャワ発ミラノ経由、関空へのフライトは水曜日午前10時だ。
それなのに、まだポーランド南部クラクフにいる。
残された日々は実質3日。旅のピッチを上げなければ、日本に戻れなくなってしまう。
世界遺産「ヴィエリチカ岩塩坑」はクラクフ南東約15キロのところにある。
1200年代から採掘を始めた世界屈指の地下岩塩坑だ。
地下64メートルから325メートル。迷路のように入り組んだ坑道は、総延長300キロを超える。
今は坑道の一部を観光客に開放している。
地底探検は観光客が30人くらい集まると出発する。
残念ながら、ガイドは英語、ドイツ語、フランス語のみ。なんとか英語ガイドのグループに潜り込む。
まず急な木製階段をトコトコ歩いて地下に潜って行く。
ガイドが何か言っているけど、うまく聴き取れない。
「学生時代、きちんと英語を学んでおけばよかった」と思っても、後の祭り。
100段、150段、200段…。地底をのぞくと、やわな観光客をあざ笑うように、階段は伸びている。
「降りる時はいいけど、昇る時はどうなるんだろう」。
絶望的な気持ちに鞭打ちながら、階段を降りてゆく。
10数分後、やっと終着点にたどりついた。
坑内の気温は摂氏2度だというのに、汗をびっっしょりかいていた。
ここから坑道を徒歩で進んでいく。四方八方に伸びる坑道。
ガイドなしには、二度と地上には戻れないだろう。
坑道は幅・高さとも2メートル余。壁や天井にはノミで刻んだ跡が今も鮮明だ。
壁からは鍾乳洞のように塩の結晶が露出している。
したたり落ちる水滴をなめてみた。かなり塩辛い。
でも、うまい。多彩なミネラル分を含んでいるためだろう。
天井には岩塩を刻んで作ったシャンデリアかかり、坑道をぼんやり照らしている。
坑道の壁には、聖人たちの彫像が並ぶ。
ポーランド伝説の一場面を再現した彫像もある。もちろん、すべて岩塩でできている。
採鉱者たちが自ら刻み、日々の安寧を願って祈りを捧げていたのだ。(続く)。
【写真1】削除
【写真2】地底深く続く木製の階段。はたして何段あるのか、想像もできないくらい深い
【写真3】地底で待ち受けるガイド。30人くらい集まると出発する。残念がら英語しかしゃべれない
【写真4】塩の結晶が露出している坑道。迷路のように続き、ガイドなしには二度と地上には戻れない
【写真5】坑道にかかる看板。1669の数字は、この坑道が完成した年を現している
【写真6】坑道を照らすシャンデリア。これも岩塩から、採鉱者たちが自ら刻んだ
【写真7】結晶した岩塩で製作した彫像。ガイドの説明が聞き取れず、詳しいことは不明
【写真8】「聖キンガの像」。キンガはポーランド王の娘で、ヴィエリチカ岩塩坑の発見者と言われる



